2014年4月20日日曜日

【エネルギー】ウクライナ危機が世界のエネルギー需給に及ぼす影響について

ニュース概要

 ウクライナ危機をめぐって米国陣営とロシアとの対立が激化している。それにより、エネルギーの流れが変わる可能性が出てきた。現在、米国内を中心に、「米国産の天然ガスや原油を欧州連合(EU)諸国やウクライナに供給し、各国のロシア依存を解消しよう」といった議論が展開されているのだ。

 米国内で起きたシェールガス革命によって、欧州内でガス需要が減少したため、同地域のロシアに対するガス依存度は下がりつつある。米国は自国の資源を欧州にさらに輸出し、ロシアを欧州市場から閉め出すことでロシアに打撃を与えようと動き出している。


ニュースの位置分析

 このニュースを、システムシンキングを使って、現在の世界のエネルギー情勢の中で、どこに位置するかを把握してみたい。


図 世界のエネルギー情勢とウクライナ危機をめぐるシステムシンキング




2014年4月16日水曜日

【エネルギー】 エネルギー基本計画が閣議決定

ニュースの概要と所感

 政府は4月11日、新たな「エネルギー基本計画」を閣議決定した。今回の基本計画で最も重要なポイントは、民主党政権下で掲げた2012年9月に掲げた「30年代に原発稼働ゼロ」を完全に撤回したことである。

 自民党は基本計画の中で、原発を「重要なベースロード電源」と位置づけ、長期的に活用していく方針を示した。同計画は、安全性が確認された原発から順次再稼働を進めるとしている。ただし、具体的な原発比率などの数値目標は記載されず、様々なステークホルダーに配慮したものと見られる。

 一方で、再生可能エネルギーは「2020年に13.5%、2030年に20%」という数値目標が掲げられ、今後も継続的に導入を促進する方向性を示した。

 ただし、依然として火力頼みの電力構成が続く内容となっており、原発の再稼働も含めると、再エネのトーンは震災直後のピーク時から縮小したと言える。



ニュースの位置分析

 このニュースを、現在の日本のエネルギー情勢の中で、どこに位置するかを把握してみたい。
 日本を取り巻くエネルギーの潮流を関係ループ図で示したものが以下の図である。




2014年4月12日土曜日

ロジカルシンキングの限界と複雑な現象を読み解くためのシステムシンキング その2

 前回の記事では、世の中の複雑で動的な現象を読み解くには、「AならばBである」という一般的なロジカルシンキングでは難しいということをお伝えしました。今回は、「動的な現象の表現方法」について考えてみたいと思います。

 本稿では、いかのようなケースを想定してみます。
ハンバーガー業界では、近年競争が激化しており、業界トップのX社ですら売り上げの減少に苦戦していた。こうした事態に対処するため、X社では商品(ハンバーガー)の大幅な価格ダウンを行い、マーケットシェアを激増させ、売り上げも回復させた。

ロジカルシンキング

 まず、上記現象をロジカルシンキングで考えてみます。一般的に「売り上げ」は以下のように要素分解されます。


売上高=価格×数量



 
 この式とロジックツリーは、売上高は数量と価格という2つの変数(いわゆるMECEな関係な変数)によって決定されるということを表しています。

 しかし、これでは「価格を下げることにより、売れる数量、マーケットシェアが変化した」ということを表現できません。

 本来、売上高のロジックツリーには、要素間に以下の図に示すような因果関係があるはずです。



2014年4月11日金曜日

ロジカルシンキングの限界と複雑な現象を読み解くためのシステムシンキング その1

 1ヶ月以上も更新を怠ってしまいました。毎回読んで下さっている読者の皆さんにはお詫び申し上げます。

 さて、しばらく記事を書かなかった、いや書けなかったのは、仕事の繁忙期であったこと(言い訳がましく恐縮です)に加え、「あること」に対する疑問を払拭できなかったからです。

 その疑問とは、「各ニュースを単一のStream(背景)だけで理解してよいのか」ということです。
 本ブログ「NEWstreamer」では、例えば「薬のネット販売解禁」というニュースに対し、

Stream① 政府の経済成長戦略(→それにより、薬のネット販売解禁)
Stream② 社会保障費の拡大(→それにより、薬のネット販売解禁)
Stream③ 少子高齢化(→それにより、薬のネット販売解禁)
Stream④ 医療大国を目指すための戦略(→それにより、薬のネット販売解禁)

というように、「A → B(AによってBが生じる)」という、直線的かつ単純な論理展開で表現してきました。言い換えれば、いわゆる「静的」で、Streamの時間的変化を無視した表現とういことになります。もちろん今でも記事でお示ししてきた背景はいずれも的を外しているとは思っていません。

2014年2月22日土曜日

C世代としての私のこだわり「anti-"Connected"」 #ブロガソン

 以前、「C世代」が動き出す 〜“デジタルネイティブ”がリードする社会へ〜 という記事を書いた。その時は、自分のクリエイティビティを活かして起業した15歳の椎木里佳さんの活動を紹介した。本稿では「自分は「C世代」なのか」ということについて言及してみたい。

一度、「C世代」について復習してみる。


  • Connected(常にみんなとつながっている)
  • Community(共同体を形成する)
  • Change(変化・新しいものを好む)
  • Create(創造性がある)
  • Communication(会話好きな)
  • Collaboration(みんなと協力する)
  • Contribute(貢献意欲の高い)
  • Casual(四角ばらない)
  • Cameleons(自分のキャラを変化させる) 等

 上記の中で、自分が持っている性質を自問自答してみると、

Change:変化・新しいものが大好きだ。同じジュースは2度と買わない。
Contribute:一応社会のために役立ちたいと思っている。ボランティアもしたし。
Community:仲間を作って何かをしている。このブロガソンもしかり。
Cameleons:自分のキャラが人によって違う気がする。友人より、多重人格という説も。

 加えて、このブログのように何か記事を書いて、自分と関わりのない人に対して情報発信を行っている(およびそれが楽しいと感じる)ことからも、おそらく自分は「C世代」なのだろう。

 しかし、筆者自身が「C世代」であると言い切るのに一瞬躊躇したのは、C世代が持つ最も代表的な性質を有していないからだ。それは

2014年2月9日日曜日

【書評】 堀江貴文「ゼロ」 〜成功とはチャレンジ × 全力疾走〜






 久々に心に「刺さる」ビジネス書を読んだ気がする。

 堀江氏のこれまでの紆余曲折な人生を回想するとともに、数々の失敗や成功から自らが学んだことを、若い世代に懸命に伝えようとする「心意気」が感じ取れる。ストーリーとしても面白いし、ビジネスマンとして働く上でも大いに勉強になる本であった。

 ライブドア時代、メディアが取り上げる堀江氏、否、ホリエモンは、いわゆる「カネの亡者」として世間の目に映っていた。しかし、テレビ局の買収にしても、衆院選屁の出馬にしても、「カネ」ではなく本気で「世の中を良くしたい」という誠実な思いから行動していたのだと読んでいてわかった。

 糸井重里は対談のなかで、堀江氏のことを「ひとを幸せにする本気でおせっかいな人」と評している。加えて「それだけおせっかいなら、そりゃあ、波風立つよ」とも。

 たしかに、その「おせっかい」のせいで栄華を極めた日々は「ゼロ」に帰してしまう。しかし、その「ゼロ」から再び最初の「イチ」を始めようとする堀江貴文(ホリエモンではない)のメッセージは極めて洗練されている。




 以下、筆者がこの本の中で特に印象的だった4つの学びを記す。

2014年1月31日金曜日

都知事選とB層について 〜細川氏、都知事選立候補を表明〜

ニュース概要

 細川護熙元首相(76)は22日、東京都庁で記者会見し、23日告示の東京都知事選への立候補を正式に表明した。会見で、細川氏は「政府が原発を再稼働させようとしていることに危機感を覚えたことが出馬を決めたきっかけだ」と説明。「力を尽くして東京を良い方向に進め、国のありようにも、もの申したい」と述べた。
(1/22 日経新聞 朝刊より)





ニュース詳細↓

日本経済新聞(2013年1月22日)細川氏、都知事選立候補を表明 原発に危機感
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2203A_S4A120C1000000/

日本経済新聞(2013年1月15日)細川氏、出馬を表明 都知事選 小泉氏が支援、脱原発訴え
http://www.nikkei.com/article/DGXDASFS1401D_U4A110C1MM0000/

日本経済新聞(2013年1月23日)細川氏「原発ゼロ何よりも大事」 都知事選 
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG23028_T20C14A1CC0000/



このニュースの背景(Why?)

 このところ街に出る度、騒がしいマイク音声が耳につく。2月9日の都知事選を控え、16人の候補者がしのぎを削って演説を繰り返しているようだ。今回の都知事選はいつもと少し様子が異なり、都民のみならず、全国からの注目度も高いらしい。

 それもそのはず、2020年に開催される夏季五輪を成功させられるか、同時に本格的な少子・高齢社会に突入する「2020年」の首都の姿をどう描くかが問われる重要な選挙だからだ。しかし、都政の課題をよそに、国のエネルギー政策の是非を巡る元首相の発言に注目が集まっている。


 「原発ゼロが何よりも大事だ」

 元首相の細川護熙氏はそう訴える。その背後にいるのはもう一人の元首相である小泉純一郎氏である。

 小泉氏といえば、「郵政民営化に賛成か、反対か」の一点張りの選挙演説を思い出す。彼がバックアップに回った今回の細川元首相の演説は、小泉氏のそれと酷似している。


「原発を即時ゼロにするか、再稼働か」

 東京都知事を決める選挙であるにもかかわらず、なぜか論点が「原発」限定になっている。小泉氏が選挙で勝つために、論点を郵政民営化のみに絞り、(小泉氏の他の政策は気にもとめず)郵政民営化にとりあえず賛成する民衆の票をごっそりつかんだ時と同じやり方である。
(実際細川氏は都の他の政策のことをほとんど考えておらず、原発以外の政策についての発表を延期に延期を重ねていた。)

 ここで細川氏と小泉氏の政策内容に焦点を当てたりはしないし、個人的に興味はない。筆者が着目するのは彼らのマーケティング手法だ。