ニュース概要
細川護熙元首相(76)は22日、東京都庁で記者会見し、23日告示の東京都知事選への立候補を正式に表明した。会見で、細川氏は「政府が原発を再稼働させようとしていることに危機感を覚えたことが出馬を決めたきっかけだ」と説明。「力を尽くして東京を良い方向に進め、国のありようにも、もの申したい」と述べた。(1/22 日経新聞 朝刊より)
ニュース詳細↓
日本経済新聞(2013年1月22日)細川氏、都知事選立候補を表明 原発に危機感http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2203A_S4A120C1000000/
日本経済新聞(2013年1月15日)細川氏、出馬を表明 都知事選 小泉氏が支援、脱原発訴え
http://www.nikkei.com/article/DGXDASFS1401D_U4A110C1MM0000/
日本経済新聞(2013年1月23日)細川氏「原発ゼロ何よりも大事」 都知事選
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG23028_T20C14A1CC0000/
このニュースの背景(Why?)
このところ街に出る度、騒がしいマイク音声が耳につく。2月9日の都知事選を控え、16人の候補者がしのぎを削って演説を繰り返しているようだ。今回の都知事選はいつもと少し様子が異なり、都民のみならず、全国からの注目度も高いらしい。それもそのはず、2020年に開催される夏季五輪を成功させられるか、同時に本格的な少子・高齢社会に突入する「2020年」の首都の姿をどう描くかが問われる重要な選挙だからだ。しかし、都政の課題をよそに、国のエネルギー政策の是非を巡る元首相の発言に注目が集まっている。
「原発ゼロが何よりも大事だ」
元首相の細川護熙氏はそう訴える。その背後にいるのはもう一人の元首相である小泉純一郎氏である。
小泉氏といえば、「郵政民営化に賛成か、反対か」の一点張りの選挙演説を思い出す。彼がバックアップに回った今回の細川元首相の演説は、小泉氏のそれと酷似している。
「原発を即時ゼロにするか、再稼働か」
東京都知事を決める選挙であるにもかかわらず、なぜか論点が「原発」限定になっている。小泉氏が選挙で勝つために、論点を郵政民営化のみに絞り、(小泉氏の他の政策は気にもとめず)郵政民営化にとりあえず賛成する民衆の票をごっそりつかんだ時と同じやり方である。
(実際細川氏は都の他の政策のことをほとんど考えておらず、原発以外の政策についての発表を延期に延期を重ねていた。)
ここで細川氏と小泉氏の政策内容に焦点を当てたりはしないし、個人的に興味はない。筆者が着目するのは彼らのマーケティング手法だ。